酒は燗、肴は刺身、酌は髱

我が身の色をお隠しでないよ、着の身着のまま、ええじゃないかえ

上半期旧作映画ベスト10

なんとなく思いついたのでやります。順位をつけます。2017年1月1日から6月30日までの期間に、僕が初見した旧作映画のベスト。観た本数はちゃんと数えてないけど85〜90本くらい。映画館とかDVDとかNetflixとかは問いません。ちなみに新作のベストは『ローガン』。

 

1. サクリファイス / アンドレイ・タルコフスキー (1986)

2. ドレミファ娘の血は騒ぐ / 黒沢清 (1985)

3. 捜索者 / ジョン・フォード (1956)

4. 最前線物語 / サミュエル・フラー (1980)

5. はなればなれに / ジャン=リュック・ゴダール (1964)

6. 海辺のポーリーヌ / エリック・ロメール (1983)

7. ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間 / デヴィッド・リンチ (1992)

8. 喜劇 特出しヒモ天国 / 森崎東 (1975)

9. 突破口! / ドン・シーゲル (1973)

10. 誰も知らない / 是枝裕和 (2004)

 

 

1. サクリファイス

タルコフスキーの遺作。K'sシネマのタルコフスキー特集にふらっと入って観て衝撃を受け、劇場を出てすぐブルーレイを注文した。巨大すぎてもはや内容はよくわからないが、僕は祈りについての映画なんじゃないかと思っている。

 

 

2. ドレミファ娘の血は騒ぐ

これは早稲田松竹の特別上映で。早稲田大学の学生の映画2本とこれの3本立てのプログラムをやってて、これ目当てで行った。映画の構図と動線の極致。一分のスキも無いショットの中を歩く洞口依子に惚れた。突然ミュージカルがはじまるのも最高。DVD出てないけど確かNetflixで観れたはず。(DVDは出てるけど廃盤でレンタルも無いみたいです。失礼しました。)

 

 

3. 捜索者

BSプレミアムで。むちゃくちゃ面白いしむちゃくちゃ美しいしむちゃくちゃかっこいい。何がと言われても困るけど、陽性で活気に満ち満ちた画面と、そこに時折顔を出す深い哀しみのような色。ジョン・ウェインはすごい。ここまでの3本はオールタイムベスト級。

 

 

4. 最前線物語

BSプレミアムで。フラーの激しいタッチで描かれる戦争の、中に生きる人々の気高さ、美しさ。

 

 

5. はなればなれに

今年リマスターでリバイバルしてたのをシネマカリテで。めちゃくちゃ面白かった。語彙力が崩壊してるけどでも、ゴダールの映画ってめちゃくちゃ面白い以外にコメントできないよ…なんの話かよくわかんないし… ストッキング脱ぐんだ!羽川翼さんみたい!って思った(ばか)。

 

 

6. 海辺のポーリーヌ

新文芸坐のオールナイトで。ロメールは有楽町の特集にも通った。『愛の昼下がり』とすごーく悩んだけどとりあえずこっちにしようかな。アマンダ・ラングレットがかわいいから。海辺の町のバカンスの風通しの良さ、開け放たれた扉、カラフルな衣装など、気持ちがいいし、笑えるし、ロメール。衣装の演出は『愛の昼下がり』の方がめちゃくちゃ凄かったけどね。

 

 

7. ツイン・ピークス ローラパーマー最期の7日間

WOWOWで。ツインピークスの新シリーズがやるということで、映画版を観てみた。テレビシリーズはWOWOWで1,2年前に放映した時に録画して観た。ローラ・パーマーという人間が頭から離れなくなった。彼女があまりに不憫で。ドナを抱きしめて「私のようになってはダメ」と泣くローラ…

 

 

8. 喜劇 特出しヒモ天国

神保町シアターの、女優は踊る特集で。舞台裏でのドッタンバッタン大騒ぎはあれど、女たち全員が踊ることに誇りを持っており、その想いに対応するように場末のストリップ小屋のステージが特別な空間として撮られているのに惚れる。

 

 

9. 突破口!

むちゃくちゃ面白い(あきらめ)。銀行強盗したり組織から逃げたり銃を打ったりする。

 

 

10. 誰も知らない

ちょっと『牯嶺街少年殺人事件』ぽいので好き(暴言)。音の鋭さ、予感の積み上げ、ショットの強さ。

 

 

はい。こんなとこです。下の方の順位は適当。選ぼうと思ってタイトルを書き出していったら、面白かった映画があれもこれもいっぱいあって、なんか楽しいなってなった。ただ、観た本数がちょっと少ないので下半期はもうちょっと観たい。

 

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